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MCPとは?AIと外部ツールをつなぐ標準プロトコルをやさしく解説

MCPとは何かを初心者向けに解説。AIと外部ツール・データがどのようにつながるのか、ServerやClientとの関係も整理します。

公開: 2026年10月4日 · OGINAU Editorial

MCP(Model Context Protocol)は、AIアプリケーションと外部のツールやデータを標準化された方法で接続するためのプロトコルです。

定義

MCP(Model Context Protocol)は、AIアプリケーションと外部のツールやデータを、標準化された方法で接続するためのオープンプロトコルです。

たとえばAIに「社内ファイルを読む」「データベースを検索する」「外部サービスを操作する」といった仕事をさせたい場合、AIだけではその環境へ直接アクセスできません。MCPは、AI側と外部システム側の間に共通の接続ルールを用意し、AIが利用できる機能やデータを一定の形式で扱えるようにします。

MCP公式仕様でも、MCPはAIアプリケーションと外部データソース・ツールを統合するためのプロトコルとして定義されています。

仕組み

MCPを理解するときは、まず Host / Client / Server の3つに分けると分かりやすくなります。

  • Host:AIを利用するアプリケーション本体
  • Client:Hostの中でMCP Serverとの接続を担当する部分
  • Server:AIへツールやデータ、プロンプトなどの機能を提供する側

たとえば、AIアプリからファイル検索機能を使う場合、MCP Serverが「search_files」というToolを公開し、AIアプリ側がMCP Clientを通じてそのToolを利用する、という構成になります。

MCP Serverが提供できる代表的な要素は次の3つです。

Tools

AIモデルが実行できる機能です。

例:

  • ファイルを検索する
  • データベースへ問い合わせる
  • 外部APIを呼ぶ
  • 許可されたファイルを書き換える

Resources

AIやユーザーが利用するためのデータやコンテキストです。

例:

  • ファイル内容
  • ドキュメント
  • Gitの履歴
  • データベース上の情報

Prompts

ユーザーが利用できる定型的な指示やワークフローです。

MCPでは、これらを共通仕様で扱えるため、AIアプリごとに完全に別の接続方法を作る必要を減らせます。

現在のMCP 2026-07-28仕様では、基本プロトコルはJSON-RPC 2.0を利用し、リクエストはstatelessかつself-containedな方向へ進化しています。これは実装者向けの詳細なので、利用者としては「AIと外部機能をつなぐ共通規格」と理解すれば十分です。

よく混同される概念

MCPとTool Callingの違い

Tool Callingは、AIモデルがどのToolを使うか判断して呼び出す仕組みです。

一方、MCPはAIアプリケーションと外部Toolやデータをどう接続・公開するかを標準化する仕組みです。

つまり、

  • Tool Calling = AIがToolを使う仕組み
  • MCP = AIアプリとTool提供側をつなぐ共通規格

という違いがあります。

MCP ServerがToolを公開し、そのToolをAIがTool Callingで実行する、という組み合わせも一般的です。

MCPとAPIの違い

APIは、サービスごとに定められた接続方法です。

MCPはAPIを置き換えるものではありません。MCP Serverの内部から既存APIを呼び出すこともできます。

イメージとしては、各サービス固有のAPIを、AIアプリケーションが扱いやすい共通インターフェースとして提供する層としてMCPを利用できます。

MCPとComputer Useの違い

Computer Useは、AIが画面やGUIを見ながら人間に近い方法で操作する方式です。

MCPは、あらかじめ定義されたToolやResourceを構造化された形で利用します。

そのため、同じ「AIに仕事をさせる」仕組みでも、

  • APIやToolとして明確に実行できる処理 → MCP
  • GUIでしか操作できない処理 → Computer Use

のように役割を分けることができます。

OGINAUとの関係

OGINAUでは、MCPを実際の製品接続に利用しています。

たとえば OGINAU Remote では、AI側からユーザー所有のWindows PCへ直接何でも実行させるのではなく、MCP Serverが許可されたToolを公開し、そのTool Callを認証・権限制御された経路でWindows Connectorへ届ける構成を採用しています。

概念的には次のようになります。

AIアプリ
  ↓
MCP Client
  ↓
OGINAU Remote MCP Server
  ↓
認証・権限制御
  ↓
Windows Connector
  ↓
ユーザー所有PC

OGINAU Remoteの開発では、実際にMCP経由でファイル一覧取得・読み取り・書き込み・フォルダ作成などを行う経路を構築し、E2E検証しています。

この経験からも、MCPの価値は単に「AIにToolを追加できること」だけではありません。

AIアプリと外部実行環境の間に、共通のTool契約・認証・権限制御を置けることが大きなポイントです。

一方で、MCPを使えば自動的に安全になるわけではありません。公式仕様も、Tool実行やデータアクセスにはユーザーの同意、適切なアクセス制御、プライバシー保護が必要だとしています。

根拠・一次情報

この記事は、以下の一次情報を基に作成しています。

  • Model Context Protocol Specification 2026-07-28:MCPの公式仕様。MCPの定義、Host / Client / Server、Tools / Resources / Prompts、JSON-RPC、Security principlesを確認。
  • MCP TypeScript SDK v2 Documentation:2026-07-28仕様を実装する公式SDK。MCP ServerがTools / Resources / Promptsを公開する現在の実装モデルを確認。
  • OGINAU Remote 開発記録:MCP Server、Tool公開、OAuth認証、Windows Connectorを組み合わせた実装と、Windows PCへのE2E接続試験を行った社内一次記録。
  • OGINAU Browser 開発記録:MCP Client → Gateway → Browser Bridge → Chrome Extensionという経路で、Browser Toolを実ブラウザへ接続した社内一次記録。

公式仕様:

更新情報: 本記事は2026年10月4日時点のMCP公式仕様を確認して作成しています。

まとめ

MCPは、AIアプリケーションと外部のツールやデータを標準化された方法で接続するためのオープンプロトコルです。

重要なのは、MCP自体がAIではなく、AIと外部システムをつなぐ共通の接続ルールだという点です。

MCPを理解すると、AIがファイル、業務システム、ブラウザ、PC、APIなどをどのように「仕事の道具」として利用できるのかが見えやすくなります。